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霧の英彦山で、はじめましてを歩く

2026年02月17日 7 views
霧の英彦山で、はじめましてを歩く

大阪から福岡へ三週間の出張に来ています。

せっかくなら、この土地の山を歩いてみたいと思いました。


向かったのは英彦山。

その日は小雨で、山はずっと霧の中でした。遠くは何も見えません。白い世界に、静かに入っていくような朝でした。

今回は、YAMAPでやり取りしていた方と一緒です。

文字だけで知っている人と、本当に会って、同じ山を歩く。

少しだけ緊張していたはずなのに、不思議とすぐに会話が始まりました。山の話をして、これまでの失敗談を笑って、気づけば人生のことや、本の話まで広がっていました。

霧で景色は閉じているのに、言葉だけは遠くまで届いていく感じがしました。


実はその方、膝を痛めていて、本来は休むべき状態だったそうです。

それでも「無理しないペースで行きましょう」と言ってくれました。

私は普段、つい速く歩いてしまいます。山でも、日常でも、どこか前のめりです。

でもこの日は、誰かが少し歩幅をゆるめてくれていました。

そのことに、途中でふと気づきました。

合わせてもらっている、という感覚は、思っていたよりあたたかいものでした。


岩場と泥んこの急登が続きます。何度も滑りそうになりながら、それでもなぜか楽しくて、ずっと「探検しているみたい」と思っていました。

途中で凍った滝を見ました。音のない世界で、水だけが時間を止めているようでした。

そして下山前、ほんの一瞬だけ霧が晴れました。さっきまで何も見えなかったのに、360度の山景色が急に広がります。

ああ、と思いました。ずっと見えなくても、最後に少しだけ見えることもあるのだと。


下山後の温泉で、冷えた体がゆっくりほどけていきました。 はじめましてだったのに、たくさん笑っていました。

山は距離を縮める場所なのかもしれません。


英彦山は、景色よりも歩き方を教えてくれた山でした。

速く登ることよりも、誰かと同じペースで進むことのほうが、あたたかいと感じた一日でした。


YAMAPの記録はこちらです。

https://yamap.com/activities/46176676

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